フィンランドは、乳児死亡率が世界でもっとも低い国です。
しかし、「ボックスベッドは乳児死亡率を下げている事とは関係ない」という意見もあります。
今回はなぜフィンランドが乳児死亡率が低いのか、ベイビーボックスの取り組みとどんな関係があるのか調査しました。
↓フィンランド・ベイビー・ボックスの記事まとめはこちら

目次
フィンランドでベイビーボックスの取り組みが始まった背景

約80年続いているベイビーボックス支給の取り組み。
実はもともとフィンランドは、乳児死亡率が高くて悩んでいる時期がありました。
そこで登場したのが、ベイビーボックスだったのです。
低所得者を対象に配布から全員配布へ

最初は、低所得者を対象にベイビーボックスが支給されていました。
それから約10年後、全妊婦を対象に配布されるようになりました。
現在では、ベイビーボックスを受け取るか補助金を受け取るか選択できるようになっています。
割合としては、ベイビーボックスを受け取る家庭が多いようです。
フィンランド・ベイビー・ボックスは乳児死亡率を下げてくれるのか?

フィンランド・ベイビー・ボックスがどのように乳児死亡率を下げることに貢献しているのか、考えられることをまとめました。
経済的に助かる
出産するにあたって、まとまったベビー用品を無料でもらえるというのは、かなり経済的に助けられたのではないでしょうか。
出産へのハードルを下げることによって、当時は出生率も上がっていたようです。
ボックスベッド(段ボールベッド)が窒息の可能性を下げる

ママになってわかったことのひとつに「赤ちゃんは柔らかいベッドで寝かせてはいけない」ということがあります。
窒息の危険があるため、赤ちゃんは硬めのベッドに寝かせることが推奨されていますよね。
ボックスベッドに寝かせるのは理にかなっていて、寝返りによる窒息を防ぐことができるようになっています。
また、添い寝せずにボックスベッドにひとりで寝かせるという行動も窒息を減らすことに繋がっているように感じます。
病院や助産院を受診することがフィンランド・ベイビー・ボックスを受け取る条件

ボックスベッドに寝かせるよりも乳児死亡率を下げることに貢献していると思うのは、この病院や助産院受診の条件。
フィンランドでベイビーボックスを受け取るには、妊娠4ヶ月までに病院や助産院を受診していることが必要になります。
日本でも時々、医療機関の未受診妊婦の問題が話題に上がりますが、フィンランドではベイビーボックスを通して自然に医療や福祉と妊婦を繋げることに成功したことが、乳児死亡率を下げることに貢献しているのではないでしょうか。
【まとめ】フィンランドの乳児死亡率が低い理由はボックスベッドに寝かせているからだけではない

実際に、ボックスベッドに寝かせているから乳児死亡率が低い、という研究結果は見当たらないのです。
「段ボールベッドに赤ちゃんを寝かせる」というアイデアが斬新で注目を浴びていますが、実際に乳児死亡率を下げているのはそれだけでなく、妊娠の早い段階で福祉や医療に繋げていることも大きい要因なのです。
日本ではベイビーボックスの取り組みはあるのか?

日本では、国を挙げてのベイビーボックスの取り組みはありません。
しかし近年、各自治体やコープなどベイビーボックスの取り組みをしているところがあります。
お住まいの市のホームページや地域情報を確認して、受けられるサービスは受けましょう。
お住いの地域にベイビーボックスのサービスがなくても、フィンランド・ベイビー・ボックスはネットで販売されており、日本にいながら簡単に購入できますよ。
海外からの購入になるので、気になる方は以下の記事を参考にしてみてください。

